今年の講師演奏

今年の講師演奏は、3年ぶりのソロを弾きます。

 

しかも、ものすごい、大曲・・・

普通に演奏会や、大学の卒業試験でみんな弾くような超名曲です☆

 

シューマンの幻想曲(ファンタジー)第1楽章です。

 

この曲は、ベートーヴェンが亡くなってから没後10年の式典のためだったかな、リストが開こうとしていて、それに同意したシューマンが書いた曲です。

 

シューマンは、もともとは、ピアニストになりたかったのですが、自分が作った練習器具のせいで、指を壊してしまい、作曲の道に専念します。

シューマンの師匠のヴィークは、とても優秀な指導者でしたが、その娘のクララ・ヴィークとシューマンは恋に落ちます。

クララは、ショパン・リストと並んで、ピアノの名手で、若いころから演奏旅行を行うピアニストでした。

 

ですが、父である、ヴィークは、交際に猛反対して、クララを連れて演奏旅行に出ます。

その間、知人の計らいで、秘密の手紙のやり取りを行うなどして何とか交際を続けていました。

 

シューマンのピアノ曲の名曲は、この時期にほとんど書かれています。

子供の情景(トロイメライが有名)、クライスレリアーナ、そしてこの幻想曲もそうです。

クララへの愛が、葛藤となって表れています。

 

細かいことを書くと難しいので、また今度書くことにして、

 

この曲は、ハ長調の曲ですが、全然ハ長調のカデンツが出てきません笑

なんと、曲が始まって13分後、最後の最後のカデンツだけ、ハ長調です。

 

テーマが、クララが作曲した曲のモティーフが使われていて、そのクララのテーマと、ハ長調の主音(一番もとになる音であるドの音)をひたすら追って弾いていきます。

なので、何調かイマイチわかりにくいのですが、それが幻想曲のゆえんかもしれません。

 

シュレーゲルという人の詩が添えられていて、とても情熱的に始まります。

途中、伝説と呼ばれる、素朴なメロディが現れ、最後は、ベートーベンの歌曲の遥かなる恋人に寄すのメロディーで締めくくられます。

 

シューマンの伝記というか、クララの伝記も、マンガであります。

結構面白いので、図書館などで借りて見てくださいね!

 

因みに、シューマンとクララは、ヴィークと裁判をして、勝訴して結婚します♡

シューマンの曲が今日、こんなに演奏されるのは、クララが、自分の演奏会で弾き続けたからなんですね。

 

時間がない中での講師演奏。

曲が音楽的に非常に難しいので、とっても不安ですが、私も生徒さんたちと頑張ります!

 

 

 

長尾ピアノ教室

東京都八王子市堀之内

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